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2021.03.30

固定資産税

審査申出(3)

審査の決定は次の3つに分けられる。このいずれかの決定によって審査は終了となる。

  1. 却下の決定
    却下の決定は、要件審理の結果、適法要件を欠く不適切な審査申出として、実体審理を拒絶する決定である。具体的には、申出の内容が審査申出のできる事項ではない場合等がこれに当たり、審査決定としての却下は同一の事件について再度審査申出をすることはできない。
  2. 棄却の決定
    棄却の決定は、審査の申出に理由がないとされる判断である。審査申出書は適法であると形式審査を行った後、審査委員会で実質審査がなされたが正当な理由に当たらないとして、主張を退ける決定である。
  3. 認容の決定
    認容の決定は、審査の申出に理由があるとされる判断である、形式審査、実質審査を経て、申出の全部および一部を認め、台帳価格等を修正する決定である。
    市町村長は、登録価格の修正の通知を受けた日から10日以内に行わなければならない。
    審査の決定は、審査申出人に送達することによって効力を生じる。
    審査申出人は審査決定に不服があれば、決定を知った日から6ヶ月以内で、その決定の日から1年以内であれば裁判所へ決定の取消しを求めて訴訟を提起することができる。
    ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

    <参考書籍>
    ・「三訂版 固定資産税の審査申出とその対応のすべて」 塚田 功 著 平成18年12月初版発行
    ・「基礎からわかる固定資産税実務講座」  税理士・不動産鑑定士 杉之内 孝司 著 平成19年7月25日初版発行
    ・「平成20年度版要説固定資産税」
    ・「平成21年度版要説固定資産税」
    ・「月刊税平成12年3月号」

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